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 画面にメッセージが表示されている。 『愁、久しぶり。晃生だよ。元気? 明日の夜高校の同窓会があるんだけど、連絡届いてるかな? 俺も参加するから、愁もぜひ来て欲しい。愁に会いたいよ。』  高校の同窓会なんて、空気並の存在だった僕が誘われる訳ないし、そもそも退学したから連絡なんて届いているはずがない。  ていうか、どうして晃生は僕のコンピューターにアクセスできたのだろう。ここは国家機密のセキュリティすら子供だましに思えるほどの、超ハイレベルなセキュリティシステムを構築しているのに。  もしかしたら、これはなにかの罠かも知れない。でも、このメッセージは紛れもなく晃生本人からのものであると、僕は確信していた。 「晃生……」  高校時代の晃生を思い出す。いつも笑っていた晃生。あのまぶしい笑顔にもう一度会いたかった。会ってあの時無視したことを謝りたい。謝って、僕がどれほど晃生を想っているかを伝えたかった。  ずっと晃生に会いたかった。何度も夢に見た、片時たりとも忘れたことはない、いとおしい僕の弟。 「晃生、待ってろよ」  僕はメッセージの追伸に記された、同窓会の会場であるレストランの名前と地図情報を頭のなかにインプットした。
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