ロボットライフ

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学園の裏庭で、青い芝生の上で寝転び、白い雲が流浪していくのを見る。 こんな至福を感じる時間が他にあるだろうか。 国立スノウ学園・ロボット人間教育学部の入学式という教師全員がバタバタしている中でこんなにものんびりしている自分に罪悪感の芽すらないことに一瞬だけ驚く。 なんというか、本当に綺麗な空だ。 「先生! またこんなところにいて!」 事務の川辺さんがいつものように俺を探しに来た。 「入学式、始まりますよ! 先生も2年目なんだからもっとしっかりしてください!」 はいはい、とゆっくりと腰を上げ背伸びをする。関節が小気味よい音を鳴らし、それを合図に気持ちを切り替える。 「いきまーす」 そして俺は入学式に参加するため体育館へと向かう。
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