弐話 ∽招かれた雪鬼∽

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弐話 ∽招かれた雪鬼∽

雪鬼かぁ…雪男なら 聞いたことあるけど 雪鬼って妖怪の存在は 今、初めて知ったかも… ワタシは振り向いて外を眺める 吹雪さんの背中を見る そういえば…あのしめ縄 神社の鳥居とかにつけられてるけど… なんで腰につけてるんだろう… ワタシ (夏風 葉月) 「あの、吹雪さん ちょっと聞きたいことが!」 吹雪さんはベランダの 窓を閉めて振り向いてくれた 雪鬼 吹雪 凍 (フブキコオル) 「なんだ…?我に答 えられることなら答えてやろう…」 ワタシはハロゲンヒーターの 前から立ち上がって 吹雪さんに近づいた… ワタシ (夏風 葉月) 「その、腰に巻いてる しめ縄の事なんですけど…」 彼はうなずく… 雪鬼 吹雪 凍 (フブキコオル) 「嗚呼、これか…これは妖力を 抑えるためにつけてるんだ これがないと、我は自らの力を 制御できずに暴走してしまう…」 ぼう…そう…… ワタシ (夏風 葉月) 「ぼ、暴走するって… いったいどうなってしまうの?」 吹雪さんは煙管(キセル)を吸って その煙を斜め上に吹いた… 雪鬼 吹雪 凍 (フブキコオル) 「まったく… 好奇心が旺盛だな、そなたは…」 ワタシは彼を見上げて その顔をじーっと見つめる
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