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第2章 懇願
翌日、私は三宅先輩に、契約を保留にしてきた事を伝えた。
「えっ……保留?」
三宅先輩は、口をあんぐり開けていた。
「どうして?何がダメだったの?」
「本田さんは、とても素敵な人です。問題は、私の気持ちで……」
「怖気づいたの?」
私は、返事をしなかった。
「まあ、あなたのようなお嬢様気質の人が、怖気づくのも分かるわ。」
「お嬢様気質だんなんて。」
私は、首を横に振った。
「悪い意味じゃないわ。いい育ち方をしたって言う意味よ。」
三宅先輩は、目の前のコーヒーをグイッと飲んだ。
「私なんかはさ。実家が貧しかったから、そう言うモノで稼がないと、高校にも行けなくてさ。」
「先輩……」
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