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看護師さんを押しのけると、目を開けて痙攣している泰介の姿があった。
「泰介……」
「お姉さん、少し離れていてください。」
泰介の腕に注射が打たれる。
それでも痙攣は治まらなくて、泰介の目からは涙が零れた。
泰介に付き添っていた医師が、それを見て私のところへ近づいて来た。
「お姉さん。弟さんはもう限界です。早く手術をしないと命が持ちません。」
それを聞いた私は、病院を抜け出した。
もう、迷っている暇なんてない。
闇金からお金を借りて、ソープで働くなら、少しでも惹かれた本田さんに、愛が無くても抱かれる方がまし。
私は、本田さんから貰った電話番号に、急いで電話をした。
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