第2章 懇願

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「君と押し問答する気はない。愛人契約を結ぶんだったら、自分で服を脱ぐんだな。」 ため息をつき、足を組む本田さん。 やるかやらないか、それだけなのだ。 私は、決心した。 靴を脱ぎ、上を脱ぎ、スカートを脱ぎ、下着一枚になった。 本田さんが、私の体に釘付けになる。 「契約を結ぶって事か。」 本田さんはスーツの上着を脱ぐと、ネクタイを外した。 「後悔はしないんだな。」 本田さんの手が、私の頬に触れる。 「一つだけ……契約の内容を、追加してもいいですか?」 「何だろう。」 「契約金で……30万、頂きたいんです。」 「契約金!?」 本田さんは、その額に驚いていた。 「お願いです!」 私は下着のまま、その場に土下座した。
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