第2章 懇願

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だから最初から、望んじゃいけないんだ。 その為には、どうにかして、泰介の手術費用を稼がないと。 私は、残業した場合の給料を計算してみた。 毎日残業すれば、何とかお金は貯まるけれど、優良企業のうちの会社は、そんなに残業はない。 副業したって、バイト代は、たかが知れている。 この際、キャバクラに…… そんな事を言っている間に、保留期間は一日過ぎた。 翌日、私は就職情報雑誌を持って、ナイト系のお店に、面接に行った。 「いや、うちは君みたいな可愛い子、大歓迎だけどね。」 「じゃあ!」 「でも、本当にうちみたいなお店で、働きたいの?」 「えっ?」 店長さんは、私をじっと見つめた。
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