第2章 懇願

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愛人契約 「あの……週に1回でも、いいのなら。」 「週一?それで30万返せると思ってんの?」 黒いスーツの人は、私を鋭い目で見降ろした。 「あくまでね、あんたがローン契約組めるのは、15万まで。残りの15万は、来月末まで返して貰わなきゃ。」 「そんな!」 私の額に、嫌な汗が滲んだ。 「ソープで週5回働けば、返せない額じゃないでしょ。」 「私、昼間働いていますし!」 「夜だよ、夜!昼間の仕事終わってから、夜働くんだよ!」 「そうしたら、弟の面倒が……」 「面倒くせえなぁ。」 黒いスーツの人は、足を組んだ。 「やるの?やらないの?」 お金を借りに来たのに、まさかソープの話までされるなんて。
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