我が家にこどもがやってくる

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ラジオでは、海外で妻の卵を現地の代理主産してもらい、子供を産んだというタレントことを評論家や放送中に集めて議論していた。 最初に倫理生殖問題に詳しいハヤシ女史は、賛成意見で「こども産めない女性にとって朗報ですわ、日本でも是非法制化すべきです」と述べた。 二番目の人はキリスト教系の人で「テクノロジーで人の遺伝子を人が操作することは神の教えに反し、冒涜です。ですから、こういった問題は絶対に我が国で行われてはいけません」と怒ったようにコメントをした。 三番目の人は中道派で「個々の夫婦に任せるべきです」と無難な意見を述べていた。 司会者が、「ではリスナーからのお便りを読みましょう」と最初のメールを読み始めた。 意見はどれも辛辣で「金持ちだから海外で自分たちのエゴをカネで解決した。妊娠してお腹を痛めた女性は母親ではないのか、どうせ第三国でブローカーを通して現地の胡散臭い集団が、何も知らない若い健康な女性や親族を騙して、受託金をピンハネしているに違いない。このシステムの流れを追及していくべきで恣意的なら国際法で罰すべきだ」と長いながらも的の得たメールがあった。
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