1st point 雪がくれた出逢い

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「え、なにこれ…」 同じことを考えている人は沢山いたようで、 普段見たこともないような列がバス乗り場に形成されていた。 でもこれ以外に方法は無いと思い、私は最後尾に並んだ。 あまりに暇すぎるので、SNSのtalknowに今の心境を投げかけてみた。 『MIU:雪で電車止まった~。仕方ないからバスターミナルでバス待ち中。三丁目のバス停から無事帰れるかな笑』 すぐに、親友から返信があった。 『RUNA:>MIU まじで?三丁目からじゃめっちゃ歩くじゃん!今日早く帰ったほうが良かったのに、何やってたの~笑』 『MIU:>RUNA 予備校だし!遊んでるわけじゃないよ~笑』 『RUNA:>MIU 美羽は受験生の鏡だね!さっすが~』 『MIU:>RUNA それ言うなら鑑だかんね、勉強しろ!笑』 他愛無いつぶやきを繰り広げながら、私は時間を潰していた。 受験生という単語で嫌な悩みを想い出した。 実は、第一志望校が決まっていないのだ。 志望校の願書を出す期日がどんどん迫っている今、 家から通える大学にするか、一人暮らしをしなければならないけど、 本当にやりたいことができる大学にするか。     
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