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2018 destiny
平昌オリンピックも終わって、直子は平凡な日常を送っていた。
去年、明治村に行ったことを思い出した。
清くんを愛していたからあんなことをしたんだ。
直子はしがない派遣社員だ。
友達のKが言った。
この国の王様になることを夢見ている。
小高い丘から春へと移ろいゆく街並みを眺めていた。この街では楽しいことも、悲しいこともあった。
Kがポツリと言った。
「僕は30年前に君の母親と会ったことがあるんだ?」
「嘘?」
「本当さ、つきあってたんだから」
粉雪が降り始めた。
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