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今日は体育祭。中学生にとっては一大イベントの1つ。
私は更衣室で体操服に着替えていた。
「あれ?緋鞠ちゃんの出場種目って何やったっけ?」
「借り物競争と、ブロック対抗リレーだけど。深波ちゃんは?」
「あたしは台風の目と学年対抗リレーやで」
彼女は四ツ橋深波。かわいい関西弁を使う低身長童顔の少女。
「ていうか、緋鞠ちゃん、借り物競争ってトップバッターやん!がんばって~」
「ありがと。でも、借り物ってどんなお題出るのかな?」
「去年あたしは借り物競争やったけど、『ペットボトル持ってる人』とか『丸メガネをかけてる人』とか、結構わかりやすいのやからあんま心配せんでええと思うで」
「へぇ~」
「まぁそんな感じ。桃ブロック優勝目指して頑張ろ!」
「OK!任して!」
私は魔法を使うことはできないけど、できる範囲で全力でやろう、と決めた。
そしてアクシデントは、借り物競争で起こる。
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