■1:スイッチ■

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■1:スイッチ■

「はぁ・・・」 ホテルの部屋につくなり、アスカはため息を漏らした。 鞄をイスに放り投げると、靴下を脱ぎ捨て、ベッドに飛び込んだ。 アイドルという特別な職業。 歌やダンスなどを通じて支えてくれるファンはもちろん、 より多くの人々に見て聞いてもらうことで夢や希望を与えるのが役割。 正直よくわからない。 何が正しいのか、何をすればいいのか。 仰向けになり、天井を見つめる。 はぁ、ともう一度息を吐く。 13歳のとき親に勧められてうけたオーディション。 まさか合格するとは夢にも思っていなかった。 アスカ自身、アイドルに憧れ、勇気をもらった一人であった。 けれど自分自身がアイドルになる・・・なれるなんて思ってもみなかった。 ベッドの上をゴロゴロと転がってみる。 ひんやりとした、布団が気持ちいい。
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