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「いっそ、盗賊にでもなってしまおうか。けれど、どうしても勇気がでない。」
今日のお茶はセイロンティーという、紅茶だ。ミルクティーで飲むのがオススメ。
紅茶といえば、オレンジペコというのは、お茶の種類ではなく、枝の先端部分から2番目に若い葉っぱを摘んだものなんだとか。
だから、オレンジの香りはしないんだよ。
っていうのは全部ペルの受け売り。
ペルは本に没頭しているときは、一言も喋らないのに、
ときどきふと思い立ったようにいろんなことを話すのだ。
「あ、その話はわかるかも。そのあと老婆とかでてくる?」
「そうそう、そのころは日本中が食べるものがなくて、たくさん人が死んでたんだけど、
そのせいで死んだ死体を羅生門の楼閣に放置してたんだよ。そこで老婆は死体の髪の毛を抜いているんだ。」
死体の髪の毛を抜いているという、発言にアスカの顔がゆがむ。
死んでいるのだから痛くはないのだろうけれど、死んでいるから抵抗もできないのだから、
それは卑怯だ。
「男は死体から髪の毛を抜くなんて、何てひどいことをするんだと
老婆に対して怒りがこみあげてくる。
そして、老婆に詰問する。亡くなったものに何をしているのか!ってね。」
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