■4:ある一人のアイドルの形■

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アスカは屋根の上で、改めてこの建物を見回した。 真っ黒な長方形の建物。建物としては異様だが、その形を見たことは何度かある。 それに気づいたのは入り口の文字のせい。 「──R.I.P 墓石とかによく書いてある。」 ペルは何も言わずに見つめているだけ。 アスカは続ける。 「意味は安らかに眠れ。だからきっと、ここは…棺桶でしょ。」 天窓を振り返って、そういえば棺桶には死者の顔を見るための覗き窓が付いていたな、と思い出した。 「正解!」 ペルは間髪いれずに、続ける。 「では第2問!僕の机の1番上の抽斗の中にあったものはなんでしょうか?」 答えを見てしまったが、見たとしてもあれはアスカにしか答えが出せないだろう。
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