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同じ高さにある仮面の奥の瞳と目があった。
ジッとこちらを見ている。
「あなたは…」
その回答は最初から頭の片隅にあった気がする。ペルと向かい合っているときに、いつも感じていたのは自己を肯定してくれる安心感。
私は私であって、私でいい。
他人(ヒト)と異なっていても、他人(ヒト)に否定されようとも。
「あなたは…私。」
瞳の奥を探られているようなペルの眼差しを感じる。
それを肯定することはつまり、終わりの時なのだろう。
充分時間をとって、ペルはゆっくりと口を開いた。
「…正解。」
そしてペルはおもむろに両手を仮面に当てるとそれを外した。
中から現れたのは、アスカと全く同じ顔の少女。
まるで鏡を見ているかの様。
「僕は、君。君のペルソナ。」
フフッとペルは笑い、アスカを見つめる。
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