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桃源郷 #2
「お、おはようございます……秀一さん」
その優しい眼差しに見つめられた途端、美姫は頬を赤く染めた。どれだけ躰を重ねても、激しく求めあっても、こういう瞬間、美姫はまるで恋を初めて知った少女のような気持ちに戻ってしまう。
秀一がクスッと微笑んだ。
「貴女のそんな表情を見ていると、たまらなく愛おしい」
秀一の細いけれど逞しい腕がしっかりと美姫の華奢な躰を引き寄せ、艶のある唇に口づけを落とした。
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