桃源郷 #2

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 軽く何度もじゃれ合うように口づける。そんな無邪気な遊びに興じているうちに、秀一の手が美姫の脇の下に滑り込み、力強く引き上げる。  「ぁん、しゅ……いち、さ……」  うなじを強く吸い上げられ、思わず艶かしい声を上げた美姫に、秀一の悪戯心に火がつく。更にぐいと持ち上げると、たわわな胸の真ん中のピンクの蕾に秀一の柔らかな唇が押し付けられた。  「ンフ……だ、め……もう、朝ですから……」  少し困ったように眉尻を下げたものの、潤んだ瞳ははっきりと欲情の色を灯していた。  「私たちに時間など、意味のないものでしょう?   昨夜は貴女を十二分に味わうと言ったのに、誰かさんが寝てしまいましたからね。   まだ貴女を味わいきれていない……」  脇の下を支えていた手が両乳房を大きく包み込み、その下で秀一は意地悪な笑みを浮かべた。
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