自責の念

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 私は、愛情かけて育ててもらったお父様とお母様に何の恩返しをすることもなく、それどころか恩を仇で返してしまったんだ……  小さく咳をする父の声が聞こえ、美姫は身を震わせた。  お父様は、死ぬのだろうか……  ここを離れたら、ウィーンに行ってしまったら、私は二度と戻って来られない。  お父様の死に目に会えないどころか……お葬式にも参列出来ず、お墓まいりをすることも出来ないんだ。  美姫の胸は、酷く締め付けられた。
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