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「さぁ、美姫。行きますよ」
歩き出すよう促す秀一の肩を、凛子が掴む。
「待って!お願い、行かないで!!」
美姫はギュッと目を瞑った後、秀一を見上げた。
「秀一さん、ふたりきりで話をしたいのですが。
……お母様は、ここで待っていてもらえますか?」
秀一は美姫を見つめた後、いいだろうというように頷いた。凛子は不安な表情を浮かべながらも「分かったわ……」と力なく呟くように返事をした。
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