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愛するがゆえの罪 #2
秀一が、美姫の目の前で片膝を付いて跪く。
「美姫……ここで再び、誓います。貴女を一生、愛し続けると。
病める時も健やかなる時も。どんな苦難が襲いかかろうとも、私は生涯貴女だけを愛し、守り抜きます」
「秀一、さん……」
舞踏会前に永遠の愛を誓った秀一を思い出し、美姫の瞳の奥が焼け付くように熱くなった。
今日、この日を迎えるまでにどれだけの壁を超え、底に落ち、回り道をし、道を失いかけてきただろう。
ようやく、ここに辿り着いた。
愛する人の元へ。
秀一は潤んだ瞳で見つめる美姫の手を取り、恭しく手の甲に誓いの口づけを落とした。
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