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「えっ、ミサりんとお友だちなの?」
「そうだよ」
ある日出会ったかっこいい主婦は、けいさんと言って僕の尊敬する主婦戦士ミサりんと友達だと言う。
元々、けいさんとは地味にずっと面識はあって、しっかりお話することはあんまりなかったの。だけどずっと仲良くなりたいなって、思ってたんだよね。
「知らなかった……」
「元々私も尚くんのことなんとなくは知っていたんだけど、尚くんのお友達がミサりんの作品に対してコメントをしてたんだよ、それを見てふたりは繋がってたんだぁ、と思ったの」
「へぇ……なんか、運命的だね」
「そうね」
去年の僕の誕生日には、けいさんの子供たちが一緒にハロウィンパーティーをしてくれた。そのときに僕の食べられる料理を作ってくれたり、ケーキを用意してくれたり。
本当に本当にパワフルで、子供たち想いの素敵なお母さんなんだよね。
「僕も、そんな子供時代を過ごしてみたかったなぁ……」
「尚くんはハロウィンもクリスマスも……してこなかったんだよね?」
「うん、子供のころ何かのお祝いなんて皆無だったから」
少し暗くなっちゃったかな。ごめんなさい。
だけどね、普通の子供たちがやるようなお祝い事や学校の行事を、やってみたかった。
「……じゃあさ、毎年うちにおいでよ、子供たちと一緒にみんなでパーティしよ。子供も遊んでくれるお兄さんが増えたらきっと嬉しいはずだし」
「えっ……?」
けいさんが、僕に……そんな優しい提案をしてくれた。
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