二幕

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「十兵衞…最初の相手は、そいつを選ぶのか?」 今まで静観していた武蔵が立ち上がり十兵衞に声をかけた 「そうでござる…一番は武蔵殿と思っておったが、今は武蔵殿より、この獣と闘いたいでござる」 ヤバイ臭いがプンプン臭うへへ面白くなりそうだ 以蔵を睨みながら答える十兵衞の言葉に武蔵は静かに座った 「では 十兵衞さま 以蔵さま 場所は、どこにいたしましょう?」 その言葉に不思議そうに十兵衞と以蔵は老人の顔を見つめた 「場所でござるか?」 うなずく老人に 「じゃ柳生の里にしてもらおうか かまわないでござるか?」 以蔵は 何も答えず刀を今か今と鞘から抜こうとしていた 「では柳生の里に」 老人が手をかざすと道場から柳生の里に一瞬で変わった 「ひょーおどろいた もう一度見たかった景色を見れるとは… しかし、どうゆうからくりなんだ…まあよい。 あの世だ! なんでもありて事でござろう 」 十兵衞は鞘から刀を抜くと正眼に構えた それを見ると以蔵も刀を抜き地面すれすれに 身体を沈め構えた
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