三幕

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「刀で 土を持ち上げ目潰しとは恥を知れ!」 宗矩の言葉に 「親父殿。 拙者…目が覚めたでござる。 柳生の剣では試合に勝っても死合いには勝てない… あのものと戦って拙者は開眼したのでござる」 満足気な顔を十兵衞は見せた 「開眼だと… バカな! 貴様 柳生の剣を汚す気か!…あいわかった 御老体、 刀を。十兵衞!ワシが貴様を切る」 「…望むとこでござる」 と 近藤がわってはいった 「宗矩殿、 先客は私だったはず」 近藤の目に宗矩は頷くと十兵衞に一別したあと中央に立った 「近藤さん」 不安げな沖田が近寄ると 近藤はにっこり微笑み強く頷いた
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