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その後も何度か声をかけたが返事がない
覚悟を決めると ふすまをあけ 言われた部屋の前に歩みを進める
(何者なのだ…いや それより私は、まだ生きておるのか?…)
辺りを警戒しながら進むと
道場のような場所に、たどりついた
息を吸うと
「ごめん」
と声をかけてみた
と扉が開き 異国の服を着た老人が顔を出した
「ようこそ 柳生宗矩さま」
老人は深々と頭を下げた
「お主の、いでたち…まあよい で、ここはどこだ」
宗矩の言葉に 老人はにやりと笑い
「あの世でございます 今から あなた様に死合いをしていだきます」
そう答えた。
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