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一幕
老人の唐突すぎる言葉に宗矩は困惑した
「では私は死んだのか?」
「はい 残念ながら」
あの身体だ、 それはわかる 。しかし 、あの世と言われ素直に信じるのも…
宗矩が思案していると 道場の奥に何人かがいるのが見える。
「御老体、 死合いとは?」
「はい、 この場所に集められた剣客の皆様と生き残りをかけた試合をしていだきたいのです」
宗矩を道場に招き入れながら老人は答えた。
「なぜ?いや、そもそも 柳生の刀は乙女流 。むやみに剣を交わることは禁じておる」
宗矩は 対面に座る男たちに聞こえるように声を強めた
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