砂城の露

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「その子供が歴史の中で、何らかの役割を果たすのは、確実なんだけどさあ…アタシと繋がって居るって事は…つまり闇?って感じ?」 キクキリが困惑の度合いを隠せない? 「なんや仰山絡んでいるのと違うのん?」 自分の口から最悪の詞が出た所で、ようやく何かにたどり着いたようだ。 隣にくちを空けたままの竹千代君と於福様が居た。 「竹千代君が直接関係する訳じゃないけど、天海様と親しく無い方が今回同行するらしいので、あの方がお呼びしてしまったようですね…。」 現実の菊が辺りに見えているかわからないので、於福様が、見えてるぞと報せてくれた。 「父上が、但馬の守と話をして下さる故、薬湯を飲んでからでもよいか?」 私、医者としていたのね…。 病弱に生まれたとされる三代家光の意識が来ている。 天秀尼と供に…本当複雑に絡んでいるわね…。
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