プロローグ☆公園にて

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あまりのことに、ロボットはびっくりぎょうてんして後ろにひっくり返りました。 「大丈夫?」 亜紅が心配して起きるのを手伝うと、ロボットは首をくるくる回しながら起きあがりました。 「ふうう」 ロボットはため息をつくと、やっと落ち着きました。 「あなたのお名前は?」 亜紅はにっこり笑って尋ねました。 「ボクはまだ名前がないんだ…」 「じゃあ、得意なことは何?」 「得意なこと…」 ロボットの頭のてっぺんのアンテナがくるりと一回転して、胸の赤いランプがちかちか点滅しました。 「ボクが得意なことは、何でも理由を考えて、解説することだ!!」 「かいせつ…?じゃあ『解説君』って呼んでいい?」 「か・い・せ・つ・く・ん…」 ロボットの頭脳がすばやく回転しました。 「ボクは解説君!!」 カタカタカタカタ。解説君は大喜びで亜紅の周りをぐるぐる走り回りました。 亜紅もなんだか嬉しくなってくすくす笑いました。 キンコンカンコンキンコンカンコン。 街の時計台が時刻を告げました。 「しまった!ボク、おつかいの途中だったんだ」 「また会える?」 「きっと会えるよ。…だから今日はバイバイ」 「うん。またね。バイバイ」 亜紅と解説君はそれぞれのおうちに帰りました。        
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