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大学でも、仲いいヤツが何人か出来るとカフェで話したり ホストファミリーの許可が出れば、飲みに行ったり、泊まったり。 この頃には、だいぶ英語はわかって来たが オレは相変わらず 日本語で話していた。 日本語を学びたい、というヤツも多く 割りと重宝されていたせいもある。 それはベッドでも同じだった。 まあ、そういう盛りだったしな。 でも、特に付き合ったりとかはしなかった。 だってオレ、日本に帰るし。 そういう雰囲気になると お互い今夜だけ と、了承を得たし 相手にも、遊び相手を探すような子ばかり選んでたから、トラブルになったことはなかった。 その夜もブロンドの子と楽しんで ヘマした と わかったのは、その翌日だった。 昨夜 一緒だったブロンドの子が 男に殴られていた。 ああ、男いたのか... 悪いことした。 でもオレは、女殴る男はキライだし 「待てよ」って、間に入っていったんだ。 「彼女は悪くない、オレが強引に誘ったんだ。 かわいかったから。 もう 二度と近寄らないから、殴るなよ」 アフロの男は、じーっと オレを見た。 こいつ、見た目ファンキーだけど 根は暗かったんだよな。 その場では「OK」って言ったんだぜ? オレの背中をぽんぽん叩いて カフェでも行こうぜ ってさ。 大学のカフェで、アフロは オレにコーラを奢った。 渡されたコーラを飲みながら、アフロの話を聞いてたんだけど、目眩がしてきて立っていられなくなった。 気がつくと、雄大な 赤く輝く大地に 転がってたんだよな。
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