2/8
前へ
/171ページ
次へ
残ったのは、オレ、里森、上村。 女の子は 山口、上村の狙ってる子と あとなんか、ゴスロリな子。 その6人で、さっきの4人が入った隣の部屋に案内されたのだが そこでも 二つの難関が待ち受けていた。 まず、テーブルを挟んで ソファーが ふたつに分けられていること。 ひとつはL字で広く、ひとつは狭い。 もうひとつは、狭い方に先客がいることだ。 長い髪の透けた女が 俯いて座っている。 山口が オレに “わかってるよね” の眼を向ける。 オレは ゴスロリちゃんの手を取って 「こっちに座ろうぜ」と 狭い方のソファーに さっさと座った。 L字のソファーには自然と、里森、上村 上村の狙ってる子、山口の順で座る。 うん、いいんじゃね? オレの前にいるのが 里森と上村っていうのが また いい感じだ。 山口も “まずまずね” って顔をしている。 ドリンクが運ばれると、里森が最初に歌い 流れ的に、次にオレ。 その間に 上村が「ミクちゃんも歌ってよ」と 狙ってる子に言い 「えー、恥ずかしいー」 「じゃあ、一緒に歌う?」...とか 割りと うまいことやっている。 里森は向かいのオレと話し、山口はゴスロリちゃんと話していたが、上村とミクちゃんの曲が決まり、山口に選曲が回ってきたので オレは ゴスロリちゃんと話すことにした。
/171ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1061人が本棚に入れています
本棚に追加