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運ばれてきたアイスコーヒにストローをさし、一口飲んだ。
コーヒの香りが口一杯に広がり苦みや微かな甘みが感じられ私の中へと入っていった。
後味も良く、とても美味しい。
泉さんも私と同じ事を思ったのだろうか。
そんな事ばかり考えてしまう。
朝から何も食べていないのでサンドイッチでも頼もうかと思いメニュー表を手に取ろうとした瞬間、窓の外に見覚えのある人物が通った。
泉さんだ。
メニュー表を取るのをやめ、俯きがちに店内の入り口の方へと注目する。
僅か数秒してから入り口の扉が開き、泉さんが店内へと入ってきた。
自分の脈が早くなるのが分かる。
喉が渇き、アイスコーヒをまた一口飲んだ。
「いらっしゃい」
「マスター、アイスコーヒ一つ」
泉さんはマフラーを取りながら言ってカウンターの席へと腰掛けた。
まだこちらには気づいていない。
それよりも泉さんが私と同じメニューを頼んだことに興奮を覚えた。
私がたまたま頼んだアイスコーヒを泉さんも飲もうとしている。それだけで嬉しかった。
本当に泉さんは私の運命の人だ。
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