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それから何時間くらいいただろうか。
周りの高校生はまだ席を陣取っていた。
しかし先程までの雑音は聞こえない。皆喋り疲れたのかスマートフォンを弄っている。
それはこの場で弄らなくてはいけない事なのだろうか?家でも出来るのではないかと思う。
窓の外を見ると空は黒く染まり、星や月が空を彩っていた。
後十分ほどで泉さんの勤務時間が終了する頃だ。
そろそろ外に出て泉さんを待機しても良い頃だと思い、空になったトレイを片付けて店内を後にした。
外に出ると驚くほど冷えていて、冬の訪れを感じさせられた。
落ち葉が地面を擦りながら風に運ばれる音がした。
駅の方はまだ明るく、駅一帯だけがまるで昼のまま時間が止まった様に思えた。
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