宇宙帆船レース

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『なお、このレースの優勝者には、多額の賞金と記念のトロフィーが授与され、以後、宇宙帆船レースの名誉会員として登録されます』  大地たちの乗る宇宙帆船(サンダー・ソニア号)の出発は三番目だった。       アルフレッドが操縦席で、大地はレーダーを監視して報告する補佐役だった。       宇宙港近くに浮遊する信号機が三段階の変化をとげ、発進許可の合図が送られた。    計器類の異常なしを大地が報告すると、船はゆっくりと動きだした。         宇宙帆船は宇宙空間へでると、青白い恒星の強い光に照らされて、輝いてみえた。まもなく船体に特殊な帆が広げ張られた。(この帆が空間内にあるどんな小さな光の粒子であろうと集めて内部で光粒子を増やしてそのエネルギーで宇宙船本体を動かす特別なものだった)                   船の状態があらゆる意味で基準を満たすと、アルフレッドと大地は操縦をコンピュータの自動操縦に切り替えた。彼らはそこで一息つくことができた。              時折、前方スクリーンに亜空間投影で軌道を指示する赤い光文字がちかちかと輝いた。  「最初のチェックポイントはリゲル恒星系第五惑星のリーランドだ。そこまで三時間くらいかな」                「…思ったよりずいぶん暇なのね」         
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