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宇宙港に戻ると、ほかのレース用宇宙帆船が並んで停泊している。レースの勝敗はまだまだわからない。
それぞれの時間差はあるけれど、おそらくほかのチームもチェックポイント通過証明のコインをもらったり、街で用事を済ませたりしているのだろう。
「おかえりなさい。船のメンテナンスはできていますよ」
宇宙港サービス係がアルフレッドに言った。
「おかしいな。整備を依頼した覚えはないんだが…」
「宇宙帆船レース開催者側から、すべての参加船のメンテナンスを依頼されています」
「そうか…。いやに気がきいているな。…で、それは人間がやったのかい?作業用ロボットかい?」
「ロボットです」
「そうか」
アルフレッドはなにやら思案げだった。
サンダーソニア号にもどっても、アルフレッドはなかなか出港しようとしなかった。
「どうしたの?ほかのチームに先をこされちゃうよ」
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