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「さぁ次だ、レッツゴー」
喜び勇んでいる大地とは対照的に、フィービーは何やら物思いにふけっていた。
「あの時。宇宙港でアルフレッドが言ったことは本当だったのかしら?もし、もしも起爆装置があることをあらかじめ知っていたのだとしたらどうかしら。そうだとしたら、彼はレースを妨害しようとしている側の人間かもしれない。でも、そんなことをして、彼にどんなメリットがあるというの?あの時のあの態度からするとそんな心配はないのかも…」
「どうかしたのかい?」
アルフレッドが彼女に気さくに声をかけた。
フィービーは困惑顔から笑顔に変えて「いいえ」と言った。
「誰かさんがあんまり脳天気過ぎて余計な心配しちゃうわ…」と内心思い、フィービーは苦笑いした。
アルフレッドの肩先で仔猿のヴァンが小首をかしげるしぐさが彼女の気持ちをなごませた。
「第五惑星のリーランドと第二惑星の衛星コペルのチェックポイントは無事クリア、と。次は第四惑星だね」
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