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なぜかフィービーが怒って言った。
「そうそう。ここにも将来有望な美人が一人いるんだもんな」
アルフレッドがフィービーに言った。
「ほっといてよ」と、彼女は逃げるように簡易キッチンの方へ走っていった。
数分後。
「ババロアだぁ」
スプーン片手に大地は目を輝かせた。
フィービーの作った、ミルクババロアストロベリーソースがけを前にして、彼はほかのものは何も目に入らない様子だった。
「どうやら大地は君のとりこだね」とアルフレッドが言うと、
「私の作った『ババロア』のとりこなのよ」
とフィービーは言った。
「でも見てなさい。もっともっといろんな物作って食べさせてそしてぎゃふんと言わせてやるんだから」
「怖いな…」
「そうよ。怖いんだからね」
この二人のやりとりに大地は気づいていないようだった。
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