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「そうだ。俺がこの子の保護者、ということで一緒に参加させてもらえないかな?」
「君が保護者?…いやそれはだな、しかし」
ジラルドは何やら言いよどんだ。
「俺はとりあえずレース参加資格を満たしているはずだ。ちょっとした問題はあるけれどね。…けれどその問題も、君の力があればすぐに解消する程度の事だと思う」
アルフレッドはにっこり笑って言った。
「しょうがないな。君は言い出したら聞かないやつだから」
ジラルドはしぶしぶレース参加申し込み手続き用紙を準備してくれた。
「それはお互いさまじゃないか」とアルフレッドは笑った。
「ねえ、ちょっとした問題って何?」
大地がこっそりアルフレッドに尋ねると、彼は人差し指を一本立ててにやりと笑い、「それは秘密だよ。…レースが無事に終わったらその時にわかるかもしれない」と言った。
☆
「今話題の宇宙帆船レースに出場するんですって?」
学校の帰り道。大地の友達のフィービーがびっくりして言った。
「うん。いいだろう?」
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