ジャージで治める異世界の領地経営

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ウィズがミンチから少し離れると、床も限界だったのか、それともそうなるような絶妙な力加減をしたのかはわからないが、おっさんの死体があった場所は崩落し、下の階に消えた。 一瞬何かを探したウィズは笑顔でこちらに走ってくると俺の前で止まり、顔を赤くしてモジモジし始めた。 「そ、その、なんだ・・・さっきも言っただろ?“コレ”のお陰で私は君を思い出すことができたと、これがあったから心が死ななくて済んだと・・・その・・・本当に勝手で済まないとは思っていたんだが、どうしても私が預かっていたかったんだ・・・・・」 何やら後ろに隠してまだモジモジ言ってるけど全然話が見えないんだが・・・・。 「こ、これ返すよ!あっありがとう!非常に助かった!!」 ついに両手を前にが出し、深く頭を下げてきたウィズの掌には・・・銀色に輝くものが乗っていた。 「・・・ぅうおおおおおおおおッ!マジかマジか!!!これ無くしたと思ってたんだよ!!!すっげー大事な物だからかなりショックだったんだけど、そっか!ウィズが持っててくれたのか!!!ありがてぇ!!!」 彼女が渡してきたのは、鍵宮からもらったジッポだった。 あいつから貰ったのに無くしてかなり落ち込んだんだけど、ウィズが見つけて持っててくれたのか! 嬉しいってか感動したわ!!!! 「今度何かお礼させてくれや!!!」 「う、うぅむ、私の方こそなにかさせて欲しいのだけど・・・」 久しぶりのジッポで火をつけてタバコを吸ったけど・・・・やっぱちがうねぇ!!! ごねるセリアにも一本吸わせてやったけどオイルの匂いはちょっと苦手みたいだった。 とまあ、俺達がそんな感じで団らんしてる最中に王女とハンサムロン毛君が王様の首を取って勝鬨をあげてた。 どうやら一番大事なところを見逃してしまったらしい。
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