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「確かにそれもおかしいが、見ろこれ」
俺が指さしたのはタバコ。
しかも僅かにだがまだ火が付いている。
「まだ火が消えていない、俺は吸い始めて一口しか吸ってないのにだ、ということは時間的には10分も経ってないことになる。大講堂から喫煙所までは大体5分、物理的にこの移動はほとんど不可能だ」
俺たちがそんな推測をしている中、この広い部屋の入口(ひょっとしたら出口かも)から何人かの人が入ってきた。
先頭には黒いフードを目深に被った少女と思わしき人物。
その後ろに従うかのようについてきた屈強な男が数名。
こいつらはフードは被っていない。
そしてさらにその後ろに屈強な男たちに隠れるように入ってきた5名ほどの男たち。
あ、これまじな異世界だ。
俺とおそらく鍵宮はそこで異世界という言葉が同時に頭をよぎったはず。
少女が部屋にある少し高くなっているところに登ると、勢いよくフードを取った。
見た目からして10代後半くらいか。
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