ジャージで赴く異世界

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「勇者の皆さんよくぞいらっしゃいました!私はこのノース王国の王女アリシア・ノースです!皆様にはこの世界の共通の敵である魔王の討伐をお願いしたいと考えています!」 王女様は戦闘経験皆無の大学生に向かっていきなり魔王を倒せなんて言ってきやがった。 まあ、勇者ってからにはスゲー能力を持ってるとか、とんでもない潜在能力とかがあるんだろうけど。 皆夢か何かかと勘違いして結構乗り気だな。 一部はもうこれが勇者召喚って気が付いて心を決めているみたいだ。 呼ばれたが最後、帰る方法は魔王を倒すまでわからないというのは、まあお約束ってやつだよな。 小説なんかで知ってたやつらはだから何も言わないようだ。 「ご静粛にお願いします!」 筋骨隆々な騎士っぽい人が声を上げてる。 「これから“ステータス”についてお話しします!しっかりとお聞き下さい!」 ステータスと聞いて一層夢だと勘違いしている連中は盛り上がっている。 少し待って静かになったころ、騎士が視線を王女に向けた。 「ゴホン、ではご説明に入ります。ステータスとはこの世界の強さの指標となる物です。コチラがステータスを確認することのできる“ステータスウィンドウ”です、主にこれをステータスと呼びます」 王女の目の前にはホログラムのような物が浮かんでいる。 こちらからは何も見えないが、向こうからはしっかりと見えているのだろう。
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