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西日本バージョン 交番勤務 新人巡査祥子
1.
あの卒業旅行から9か月の月日が流れた。
警察官は、大卒の場合、半年の警察学校での初任科過程を終えた後、3か月、交番で職場実習をする。そしてまた二か月、警察学校で最後の総仕上げをした後、四か月また交番での実習を行う。
一人前の警察官となり、配属されたのは、兵庫県姫路市にある、播磨中央警察署だった。
兵庫県姫路市は、兵庫県の中で二番目に大きい都市である。
近年は駅ビルが整備され、駅前も整備され、都会化してきた。
姫路駅の北側に立つと、真正面に姫路城が見える。目の前に大手前通りという大きな道路を有する。
そして右へ左へ、大きなビルが立ち並んでいる。
このまま真っすぐ北へ進めば姫路城に到着する。
世界文化遺産になった姫路城は、この街の誇りだ。
その日は全体朝礼が、警察署の屋上で行われた。持ち物点検というものでもある。
手の空いている、署員が屋上へ集合し朝礼を行う。警察署の上からは、姫路城が見えた。
一番前には、警察学校の時お世話になった、萩原警視が立っていた。
彼女はこの度、この播磨中央警察署の署長になった。
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