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「でも恥ずかしいです……」
「じゃあ、目を閉じていたら良いよ」
「閉じたら……怖いような……」
「じゃあ、半分開けとこうか」
「そんなに器用じゃないですよ」
胸の先端をそっと撫でられながら、くすくすと笑う。
「じゃあ、目を閉じられるようにしようね」
優也さんの唇が私の唇にふれる。
そっと覆う唇は柔らかくて蕩けるようだった。ひと肌と言うけれど、たしかに同じような温度ででも少し高いような気がする。吸いつくような、引き寄せられるような温もりが唇に灯される。
合わさった唇には私たちの輪郭が失われている。私と優也さんの輪郭が溶けて、そこはもうお互いが混ざり合って溶けている。
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