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スーパーで食材をカゴに詰めてウロウロする。
「あった…」
もう一つ──
一番目当ての欲しい物、あたしはそれを捜して廻ると手にとった。
12個入りの三セット──
やっぱり買うのは恥ずかしい。
店が空いていたことに感謝しながら誰も並んでいないレジに素早く向かった。
毎回、お約束のように二回ヤっちゃうから直ぐに無くなるかもな……
そんな思いであたしは精算を済ませた。
“赤ちゃんできなかったね…”
気にかけていてくれた夏希ちゃんのこの言葉が嬉しかった。
中出ししてしまった勢いだけのプロポーズなのかと思ったのに…
ちゃんと事務所の方にまで報告して先の身の振り方まで考えていてくれたことに安心感が沸いた。
夏希ちゃんは子供じゃない──
あたしよりも大人だ…
子供がデキテから行動するのではなく、あの後直ぐに先を考えて動いてくれたことにあたしは信頼を置いていた。
知らないばかりに不安になってたあたしはなんだったんだろう──
高槻にはちゃんと断わらなきゃ……。
ねえ、夏希ちゃん…
手放しで信頼してもいいのかな?
まだまだ不安は尽きないけど、知ることから始めていければいいよね?
これから先の二人の標(しるべ)
それはいったいどこを指すのだろうか──
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