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初めて彼と出会ったのは雪の日の夜
ここで雪が降るのは珍しい
年に片手で数えられる程度だ
あの日の彼は真っ赤な服に白いひげのはやしたサンタのようだった
たくさんの子供達にプレゼントを届ける素敵なおじさま
「ハハハ」と豪快に
それでも品のある笑い方で空を走っている
大きな袋を抱えてあっちへフラフラこっちへフラフラ
それでも彼が私にくれるのは優しい笑顔だけ
たくさんくれるけど直ぐに消えてしまう
今日は雪が降らないらしい
きっと彼は別のところにいっている
早くこっちに帰ってこないかな
私は彼を夜しか見る事ができないが夜は余計な光がないから昼間より一層素敵だ
真っ白で冷たいけどよく見れば綺麗な姿をしている
場所によっては嫌われているけど私はそんな彼が大好きだ
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