57人が本棚に入れています
本棚に追加
「あっ……じゃあ私、会議の資料、集めてきまーす……」
カバンを置いて、私はさっさと社長室を出た。
何でもペラペラしゃべりそうな益城社長。
私が五貴さんの再婚相手だって知って、目くじら立ててる内本さん。
あの二人と同じ空気は吸えない。
怖い。
怖すぎる!
その後の資料集めは、天国だった。
「なに、君。もう来たの?」
「はい。出来上がるまで、お待ちしております。」
資料の最終チェックが終わってない部長達は、社長の再婚相手だと知らないから、私に風当たりが冷たい。
しかも、私が待つと言ったから、無駄に時間をかけて、資料の最終チェックしてくれる。
こんな時は、有難い事だ。
「はい。ご苦労様。」
「有難うございます!」
内本さんみたいなタッチはなく、コンプライアンスを意識した対応が続く。
だれかが言ってったけ。
セクハラも、相手によるって。
まさかセクハラするも、相手を見てるのでしょうか。
最初のコメントを投稿しよう!