第7話 夫の友人

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「それを直しながら仕上げるのが、あなたの仕事でしょ。」 高いヒールを履いている内本さんは、楽に私を見降ろしてくる。 「はい……」 これには、逆らえない。 と言うか、逆らわない方がいい。 「もしかして、社長の奥さんだからって、少しの間違いは許されると思っているの?」 「そんな事!」 ありませんって言いかけて、ちょっと詰まってしまった。 その気持ち、全くなかったと言えば、嘘になる。 「残念でした。今のところ、あなたが社長夫人だって事、この会社で知ってるのは、私だけなんでしょう?」 「まあ、そうですけど……」 「だったら、遠慮はしないわ。まあ、自分の身分を明かしたところで、誰も信じてはくれないでしょうけどね。」 一つ一つの言葉が、私の胸に刺さる。 いくら五貴さんの元カノで、私に嫉妬しているからって、これは酷すぎる! 「何か、言いたい事は?」 「お手柔らかに。」
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