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「それを直しながら仕上げるのが、あなたの仕事でしょ。」
高いヒールを履いている内本さんは、楽に私を見降ろしてくる。
「はい……」
これには、逆らえない。
と言うか、逆らわない方がいい。
「もしかして、社長の奥さんだからって、少しの間違いは許されると思っているの?」
「そんな事!」
ありませんって言いかけて、ちょっと詰まってしまった。
その気持ち、全くなかったと言えば、嘘になる。
「残念でした。今のところ、あなたが社長夫人だって事、この会社で知ってるのは、私だけなんでしょう?」
「まあ、そうですけど……」
「だったら、遠慮はしないわ。まあ、自分の身分を明かしたところで、誰も信じてはくれないでしょうけどね。」
一つ一つの言葉が、私の胸に刺さる。
いくら五貴さんの元カノで、私に嫉妬しているからって、これは酷すぎる!
「何か、言いたい事は?」
「お手柔らかに。」
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