第7話 夫の友人

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「大体、何でこんな朝早くに、ここにいるんだよ。」 「すまん。どうしても、五貴に会いたくてね。」 その人は、スッと社長室に入って行った。 五貴さんに、負けず劣らずいい男。 身長が高くて、髪がさらさらで。 五貴さんと並んで立っていると、映画の撮影に訪れた俳優さん達みたいに見える。 「つむぎ。この前も見たと思うが、俺の友人の益城有我だ。」 五貴さんは、友人なのに迷惑そうだ。 そりゃあそうだ。 午前中は大抵、会議で忙しい。 それなのに、アポなしで来るなんて。 「よろしくね、奥さん。」 しかも、私にウィンクとかしてるし。 「こちらこそ。」 これも妻の役目だと思って、胡散臭いと思いながらも、深くお辞儀をする。 「かわいいね。奥さん、歳いくつ?」 「……24歳です。」 「うっそ。24?一回り以上も、歳違うのかよ。」 有我さんは、やられたーって言う風に、額を押さえていた。
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