第2章 歯車

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夏休みのイベントはまだまだある。 次の企画は花火大会! マサキの家に4人で集まり、夕方から河川敷へ移動し、花火を見るという計画だ。 この日もエミではなく、 クミが参加。 マサキとクミ、ハヤトとユリという 大小のペアができた。 マサキの家でおやつを頂き、いざ河川敷へ。 それぞれのペアにわかれ、体育座りで土手に座った。 花火大会が始まった。大輪の華が夜空を彩る。 皆が上を見上げるようになると、 体育座りは徐々に崩れていく。 足を伸ばし、手は背中側に置き、身を支える。 ユリもこの体勢になった。 すると、ユリの右手に暖かいものが。 ハヤトの左手だった。 瞬間的なスキンシップは多くなっていたものの、こうしてずっと触れ合うのは初めてだった。 ユリは嬉しくなり胸が熱くなっていた。頭を傾け、ハヤトの左肩にそっと乗せた。 さらにその上にハヤトも自分の頭を重ねた。 横にいたマサキとクミに気付かれないように…
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