第2章 歯車

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ユリは確信した。 両思いだと…。 ただ、「付き合おう」と、いう言葉は言われていない。 ハタから見れば、付き合っている二人。 ユリの不安は拭いきれなかった。 花火大会の後も、お互い部活で毎日登校していた。 ユリは卓球部。体育館で男子と一緒に練習していた。 ハヤトとマサキの水球部は体育館隣のプールで活動していた。 たまに、 休憩時間だろうか… 彼らが体育館に入って来るときがある。 ユリは、ハヤトを見かけると、必ずといっていいほど、空振りする。マサキがいるからなのか…。 決して下手ではなかった。 卓球は初心者ながら、すぐレギュラーになったほどだ。 イイトコロを見せたかったユリ。 彼らに手を振るくらいはできた。 ハヤトの目は、冷めた感じにみえた…
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