第2章 歯車

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携帯電話もない時代 8月25日 ハヤトの誕生日に、 ユリは勇気を振り絞って、自宅へ電話をかけた。 お母様がでた。ハヤトは不在だった。 折り返しをお願いして電話を切った。 いつ、電話がかかってきてもいいように電話機の子機を持って行動した。 家族の誰よりも先に取れるように。 トイレにも。 お風呂にも。 しかし困った… 脱衣場に置いたものの、浴室には持っていけないので、ほとんど洗えず浴室をでた。 0時…その日はかかってこなかった。 ユリは諦めて寝ることにした。 その後、部活で登校していたが 新学期まで、ハヤトには会えなかった。
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